被爆樹木について

 

昭和20年8月6日 午前8時15分

広島市中区にある「島病院」の上空約600mで、B29エラノゲイから投下された原子爆弾が炸裂しました。

この爆心地から概ね半径2kmの範囲で

戦前から、そうして凄惨なあの日、そして今日まで生き抜いた樹木の160本を、広島市は被爆樹木と登録しました。

私達が絵本を製作しようと思った2017年は約170本でしたが、多くの「語り部(かたりべ)」がそうであるように、月日と共に被爆樹木も少なくなってきています。

そんな中、広島の被爆樹木の【傾斜】に気が付いた人がいました。

その方達は、研究論文 『広島市における被爆樹木が爆心地との位置関係において示す樹形異常』著者:大脇なぎさ 鈴木雅和 堀口力 2014年 

を発表されました。

その論文の中で、

被爆樹木をA類型(るいけい)からH類型まで分類し

調査対象であった29本のA類型被爆樹木の約8割にあたる23本が

爆心地に向かって傾いていると発表されました。